新築を建てようとしている皆さん、こんにちは。
ハウスメーカーで10年営業をしている大林です。
補助金はもらえるの?
条件はあるの?
いくらもらえるの?
私は仕事柄、この3つの質問を毎日されます。
補助金に関することは、知りたい人が多いんですよね。
ということで、新築を建てると、
「補助金をもらえるのか、貰うための条件、補助金の金額」を教えます。
ぜひ一度、見てみてください!
もらえる補助金一覧
条件 | 金額 | 申請方法 | |
---|---|---|---|
すまい給付金 | 個人の年収が510万円以下 | 最大30万円 | 引渡しから1年3か月以内 |
市町村補助金 | 自治体によって様々 | ||
ゼロエネ住宅補助金 |
太陽光発電 指定の会社で建てる |
75万円 +蓄電システム 4万円/kw (最大40万円まで) |
年度ごとの公募期間中に建築会社を通して申請 |
エネファーム設置補助金 | 指定の燃料電池を導入 |
最大16万円 既築、LPガス対応、寒冷地仕様はそれぞれ+3万円 |
年度ごとの設置工事完了・補助事業完了期限までに申請 |
すまい給付金
住宅ローン減税は高所得かつ住宅ローンが高額なほど減額されますが、それに対して低所得者層向けとされているのがすまい給付金制度です。
住宅を購入した人が、最大30万円を受け取ることができる制度です。
受け取ることができる額は、収入に応じて異なります。
また、世帯ごとではなく個人の持分割合に応じて給付されます。
例えば、夫と妻が70:30の比率で持分を共有する場合には、それぞれの年収に応じて個々に給付金を受け取ることができます。
条件は?
・個人の年収が510万円以下であること
・施工中の検査により、一定以上の品質が確認された住宅であること
・(現金購入の場合のみ)年齢が50歳以上、フラット35Sの基準を満たしていること
などの条件があります。
どのくらいの金額もらえる?
収入額の目安 | 給付基礎額 |
---|---|
425万円以下 | 30万円 |
425万円超475万円以下 | 20万円 |
475万円超510万円 | 10万円 |
※消費税8%時
夫婦でそれぞれ申請する場合、年収の低い人の方持分割合を高くした方が、総額でもらえる給付額は多くなります。
申請方法は?
確定申告とは別に、すまい給付金事務局に申請します。
申請の時期は、引渡しから1年3ヶ月以内(※当面の間)です。申請後、約1.5~2か月で現金が振り込まれます。
市町村補助金
国とは別に、地方自治体によってもらえる補助金もあります。
リフォームの際に受けられる補助金が主なのですが、新築の際に受けられるものもあります。
長期優良住宅、低炭素住宅をはじめ、太陽光設備、バリアフリー、耐震、防災、環境対策等、その種類は多岐にわたります。
必ず自分の自治体のホームページもチェックしておきましょう。
ゼロエネ住宅(ZEH:ゼッチ)補助金
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、住宅の高断熱化・冷暖房の高効率化で消費エネルギーを抑えながら、太陽光発電などでエネルギーで創ることで、消費エネルギーがゼロ以下となる住宅のことです。
補助金の対象となるのは、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(略称:SII)が認定する「ZEHビルダー」に登録のある会社で建てた人です。
いくらもらえる?
2017年度は補助金は75万円です。
更に、蓄電システムを導入することで、1kwあたり4万円、上限40万円までが加算されます。
ゼロエネ住宅のメリット
・地球に優しい
・ランニングコストを抑えられる
・売電できる
・ヒートショックの予防になる
・災害に強い
・資産価値が高い
ゼロエネルギー住宅は、太陽光発電をしている分の光熱費はかかりません。
また高気密高断熱構造なので、わずかなエアコンの動力で冬は暖かく、夏は涼しく過ごせます。
更に余った電気は売ることができることができるというのが最大の魅力でしょう。
また災害時も、非常用コンセントから必要最低限の電気なら数日間供給できるので安心です。
ヒートショックとは
ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が大きく変動することで起こる健康被害のことです。
最悪の場合死に至るケースもあり、高齢者は特に注意が必要です。
冬に起こりやすく、暖かい部屋から急に寒い廊下や風呂に移動したときに多く発生します。
しかし、高断熱高気密住宅なら家の中の温度差はほとんどありません。
つまりゼロエネ住宅は、ヒートショック予防にも有効なのです。
高齢になったときにも健康に暮らせる家づくり・家選びをしていきたいですね。
ゼロエネ住宅のデメリット
・初期費用が高い
・メンテナンス費用がかかる
・窓やドアのサイズや間取りに制限がある
多くの機器を設置したり、間取りに制限があるため、おしゃれな家を建てたい人にとっては思い通りのマイホームができない可能性もあります。
やはり、初期費用やメンテナンス費用が多くかかるのが最大のデメリットといえます。
しかし、補助金制度を利用し、更に売電収入でまかなえば将来的にはプラスになることもあります。
エネファーム設置補助金
エネファームとは、天然ガスを使って発電をしながら、その時の排熱を利用してお湯を作る効率的なシステムのことです。
一般社団法人燃料電池普及促進協会(FCA)が指定する家庭用燃料電池システムを導入すると、補助金制度を利用できます。
いくらの補助金額?
補助対象経費(エネファームの機器価格と工事費の合計)と燃料電池の種類によって補助金額は変わります。
補助対象経費に上限がありますが、それを下回る場合には5~16万円の補助金が受け取れます。
更に、既築、LPガス対応機種、寒冷地仕様の場合はそれぞれ+3万円受け取ることができます。
エネファームのメリット
・自宅で発電するため、送電ロスがない
・ガス会社によって優待プランあり
・電気代が安くなる
エネファームのデメリット
・スペースが必要
・高価な割に削減効果を実感できないという声もある
・天然ガスの輸入価格に左右されやすい
・寿命が短く、故障が多い
・太陽光と違い、売電ができない
減税
新築時に受けれるのは補助金だけではありません。
減税制度についても併せて紹介します。
住宅ローン減税
住宅ローンを使って住宅を購入した場合、住宅ローンの残高に応じて、毎年自分が支払う所得税や住民税から控除してくれるという制度です。
平成33年12月31日までは、10年間で最大400万円の控除を受けることができます。(長期優良住宅、低炭素住宅の場合は最大500万円)
住宅ローンの借入額が多く、収入が多い(支払う所得税が多い)ほど得をします。
投資型減税
自己資金のみで住宅を購入した場合は、住宅ローン減税の対象にはなりません。
その代わり、耐久性やエネルギー性に優れた住宅を自己資金のみで取得する人を対象とした人には、投資型減税制度があります。
平成33年12月までの控除額は、10年間で最大650万円です。
登録免許税
土地や建物を購入した際に必要な、所有権保存登記や移転登記、抵当権設定登記にかかる税金を登録免許税といいます。
一定の要件を満たす一般住宅なら、平成32年3月31日まで軽減税率が自動的に適用されます。
更に平成30年3月31日までは、長期優良住宅、低炭素住宅は更に軽減税率が優遇されます。
不動産取得税
不動産を取得したとき、都道府県から徴収される地方税を不動産取得税といいます。
不動産取得後に届く納税通知書を通して金融機関で支払います。
床面積が50~240m2の自己居住用の住宅であることが条件です。
通常、新築住宅の不動産取得税額の計算方法は、以下の通りです。
不動産取得税=固定資産税評価額×3%
各条件を満たした場合、以下の通りに軽減されます。
不動産取得税=(固定資産税評価額-1,200万円)×3%
固定資産税
固定資産税は市町村から徴収される地方税です。
新築住宅の場合は、3年間固定資産税額の1/2が減額されます。
土地の場合は、一戸につき200㎡までの部分については評価額×1/6に減額されます。
まとめ
いかがでしたか?
人生で一番大きな買い物であるマイホーム。
しかし、補助金制度や減税制度を利用するだけで、お金の負担を大きく減らすことができます。
せっかく制度があっても、貰えるお金を知らないのは損です!
この記事を参考にして、お金の負担をなるべく軽減しましょう。